2004年7月12日 第20回 「キタイ花ん」 KITAIーKAN


ライブレポート/中村壮快 170cm/ 65キロ

それにしてもこの7月12日は暑かった。千日前のエステの勧誘の姉ちゃんや、小汚い袋を持って踊っているモミアゲダンシングオヤジさんもかなり暑そうだった。

そんな中、チケットを売っている芸人を見ると、「嗚呼、僕も頑張らねば」と思ってしまう。以前、プラスマイナスがチケットを売っている姿を見かけた時、端から見れば悪徳芸能事務所のスカウトマンのようだったが、そんな活動も今の若手芸人にとっては一つの踏み絵みたいなものなのだろう。それを乗り越えてチケット即完売と言われるような芸人になって頂きたい。そして我々も、キタイ花んをもっと大きく価値のあるライブに育て、ワッハの前にダフ屋が現れることを待ち望んでいるのだ。

という今回のキタイ花ん、入場した刹那、エースコックの子豚のマーク入りの袋が手渡される。中には「はるさめヌードル」が入っている。低カロリーで僕のような正に「子豚体型予備軍」にはありがたい救世主。いやぁ、三ヶ月で5キロも太ったんですよ。別に芸人に肉奢ってもらってる訳ではないんですがね。ライブ終了後の居酒屋でなぎさの鮎川さんに「めっちゃ腹出てますやん!」とマイナスイオンを発しながら絶妙のリアクションをとられ、「とうとう他人に分かるくらい出てきたか」と自分で勝手に納得。この瞬間減量することを決めたので毎月体重をここに書き記していく事にした。減ってなかったら罵声を浴びせてくれ!



アップアップ
「ふと思う」を「ぷと思う」みたいな感じの小ボケがかなり多くの数が投入されているのだけど、それが全体的に流れてしまうような気がしてもったいないなぁ。その小ボケを利用しながら、随所で大きな勝負をする。上手く説明できないのだけど、何かメリハリみたいなものが欲しいかなぁと。以前見たバスケットボールのネタなんてそういった事をうまく表現していたという記憶があるんでね。そういった事を乗り越えたら年齢やキャラなどいっぱい長所があるし、ファンも多いみたいだし、鬼に金棒ですよ。まぁ、夏休みの宿題と思って頑張って欲しいなぁ。
下野知之
いやぁ、クドイんですよ。でもこのクドさが逆に良かったと思う。ネタの切り口で勝負するピン芸人が多い中、好きか嫌いか二つに分かれるような、博多のトンコツラーメンのような、正に好きな人は好き、嫌いな人には見向きもされない。そんな芸風はあえてどんどん成長させていって欲しいですね。それでこそ芸人過多の中で下野知之という存在が際立ってくると思うので。期待しております!
エージェント
登場二回目の今回も野球のノックを社会現象にぶつけるという独特のコント。田崎が突っ込み、安房が付け加えて突っ込む事によって笑いが増加する。コンビネーションのなせる技だなぁ。笑い飯がボケ同士ならエージェントはツッコミ同士。そしてボケは社会現象。以外にもこんな芸風は新しいのかも。よく出来たネタやと思います。個人的には田崎の「石田純一!靴下はいてこい!」 の後、安房の「三足千円で買って来い、このやろー」みたいな、突っ込みに突っ込みを重ねるパターンがお気に入り。
のりちゃんしゅうちゃん
芸人にはいくつもの壁があって、それを乗り越える。時に中々乗り越えられない壁が立ちはだかるんだけど、今回、彼らがその高い壁を乗り越えたように思ったのは僕だけじゃない筈。客席で二人の漫才見ていて面白かったんだけど、それよりも何故か嬉しかったというのが本音。
特に某キスシーンのあたりのネタはよく受けていたし、更に色んなものを蓄積してドカーンとぶつけて、いい舞台を見せて欲しい。
街の帽子屋さん
三つの願いというありそうでないテーマだけに中々新鮮だった。魔人が出てきて願いを叶える。しかし、叶える願いは口座に200万振り込めとか、あややを俺のモノにしろなど微妙に小さな夢で、そういった事がジワジワ効いてきて、しかも夢がかなってるのに嬉しくなさそうでいて、しかし喜んでいるという矛盾したオーバーリアクションが入り混じっていて面白かった。ラスト30秒は格闘技ファンに的を絞った展開で男の笑い声しか聞こえてこなかったけど、あと5分ほど見ていたかった。どっちが勝つんやと(笑)
極悪連合
近頃、迷いの道に入った感じがしていた極悪だけど、ここにきて彼らの持ち味が客席とマッチしてよく笑いをとっていた。今回のネタは「悪い言葉講座」なるウンナン世代の東京芸人がよく使っていた懐かしい形式だが、彼らの芸風と輪郭以外はいとうせいこうに似ているウルフの淡々さがいい感じで良かったと思う。最近彼らには追い風が吹いているようだけど満足などせず、一年分をGETできるようにどんどん頑張って欲しい。
ウォーター
おばちゃんキャラを通り越し、おばあちゃんキャラを持ってきた今回のネタは、おばあちゃんを散歩させるといった展開で客席に下り、観客に「こっち来たらどうしよ」と一抹の緊張感をもたらす漫才であった(笑)桂小枝師匠が昔、客席に降りてネタをしたと聞いたことがあるけど
こういうのは腕がいるのかなぁ。もちろん降りる事が計算だったんだろうけど「ネタがなくて降りた」と映るのは惜しかったかなぁ。北川の不安そうな表情が個人的にはヒットでした。
大和魂
さすがに安定感はピカイチ。証明写真を撮ろうと入ったが故障で修理する人が来るのかと思いきや、オカーキーなるカメラマンが登場するというコント。片岡の発した「俺にとってのカーネギーホール」 若い人はカーネギーホールなんて知らないんじゃないか?(笑)でもこれが「武道館」だと大和魂じゃないんだなぁ。端々にそういうこだわりがあるのがこのコンビのいいところだと思う。一方、今回のレンズのやたら長いカメラといい、以前のタイ人の衣裳など、いつも小道具まで念入りですな。何故か二人で作っている姿が容易に想像できるのが面白い。毎回、小道具も楽しみの一つなのだ。
ちなみに岡田さんの歌う「東京」を聞いたらしい、なぎさの鮎川さんは「ビンビンでしたよ!」を連発していた。
グレイシー一族?!
関係者の人もよく来場するのだが、皆、口を揃えて「グレイシーが良かった」と帰る事多し。今回は通販のコントなのだが、その通販する商品が我々凡人の想像を越えたところにあった(笑)ペットボトルで作った謎の商品なのだが、自作でガムテープで留めてあったりして、ネタ中にそれが外れ「あ・・」と素に戻り笑いを取る。このナチュラルさがツボにはまればあなたも一族ですよ。しかも29800円と値段の設定も何故か笑える。100円でもダメだろうし、100万円でもダメな気がするし。こんなグレイシーの世界は町田康先生なら分析できるのかも知れないな(笑)
男と女
スポーツシリーズの第二弾。棒で叩き合うというチャンバラ漫才。でもあの棒は叩かれても痛くないらしい。(本人談)ただ叩き合うのだけでなく、ネタ中に嘘をつけばその棒を鼻にあて、「ピノキオ」と呟いてみたりと中々立体的な漫才でした。しかも和田ちゃんが殴る時は元プロスポーツ選手だけに腰が入っているし本格的(笑)スポーツシリーズでは上位に食い込むのでこのコンビのウリになってくるのかな。しかし、市川はある情報によるとかなり計算高いらしい。恐らく夏の五輪とこのスポーツネタを掛け合わせ営業にでも行こうとしているに違いない。
鎌鼬
トーク番組に俳句を得意とする恋愛の本を出版した先生が登場し、恋愛の相談などされるのだが、実は自分は離婚間近。自主映画を作っているインテリクリエーター的に言うと「ロジックが良い」なのだろう。ネタもいいけど二人のキャラも面白く突然 「あいつがぁ!!」と絶妙のタイミングで叫ぶあたり技術もあったりするのかなぁ。トーク中にいきなり読み出す「ふられたら 帰り道を 襲いなさい」といった数多くの俳句も面白かった。とにかく三拍子揃っていると言うことで「キタイ花んのリトル松井」という微妙な称号をプレゼントしたい。何も特典ないけどね。あ、でも初登場やったのか!何かそんな気がしないなぁ。
ビタミンS
夢の話をテーマに話を展開させていく漫才で、若手の人に多い単にボケに突っ込むだけでない、一つの話題から二人して話を広げていくという、まさに職人のような舞台でありました。このスタイルってはっきり覚えてないけど昔聞いた、いとしこいし師匠やダイマルラケット師匠の漫才特選のテープで聞いた漫才のスタイルに近いような気が。そういうスタイルに兄妹の関係や、今の時代の話題を入れていくことで逆に新鮮に映るのかも。まだ二人とはゆっくり話していないけど、ネタをする上で何を参考にしているのか一度聞いてみたいですね。
天竺鼠
個人的には待ち望んでいた天竺のヤクザコント。ヤクザの親分が一千万円の為に子分と組んでM-1に出ようというネタ。ネタだけ見ると適当にやっていそうな雰囲気だが、実はかなり作りこまれていて、そういった背景が今回の優勝に結び付いたのだと思う。親分が置いてあるキャベツにつまずくのだが、最後まで二人共そのキャベツに触れようとしない。こういった世界が掲示板によく書かれている「天竺ワールド」なのだろうか?「あぁ、あいつはダムに沈めたった」というブラックなせリフで笑いを取れるのは世界観がはっきりしているからなのかな。とにかく優勝、そして一年分おめでとう。
話を聞けば二人共、現代には珍しいくらいの苦労人なので、そういった意味でも頑張って欲しい。
あばれざる
部活説明会、うむ、懐かしい。色んな部活の説明会をしていくのだけど、時にえなりかずきの物真似入れたり、それが似ていて面白かったりと。終盤の「お米ギャラリー梅田店」辺りのコンボは見ていて爽快であった。しかし、今回これだけ個性を二時間くらい煮込んだようなネタをするメンバーが多い中で、センターマイク一本で挑み、しかも毎回少しづつではあるけど、よくなっていってると思うので、今は票数とか気にせずに「うさぎと亀」の亀のような気分でこのキタイ花んを利用してレベルアップして欲しい。
やじろべえ
今回は不動産屋が舞台のコント。決して出来は悪くなかったと思うのだけど、前回、前々回とレベルの高いコントを演じていただけに、必要以上の期待を持って見てしまう。分かりやすく言ったら「高いレベルでの期待はずれ」という感じかな。キャリアはまだ浅いのに、すでにこれだけのプレッシャーを背負って舞台に出なければいいけないのは大変だろうけどそれを乗り越えないといけないのも現実。
まぁ、でも難しい事考えずにラフに舞台に出て欲しいね。それが魅力やろうし。ちなみに裏の彼らはなぎさに次ぐマイナスイオン放出量で横を通るだけで清々しくなるらしい。
パトラ
意味が分からないという声が多かったけど、
意味が分からないところに意味があるコンビなんです。他の芸人に比べ、特殊な芸風だけに彼らの面白さを理解するまでには時間がかかるだろう。TVゲームでも遊び方を理解するまで時間がかかるようにパトラの楽しさを味わうまでには4分では足りないでしょうな。後はパトラの信者を増やしていけるか、意味が分からないと言われ終っていくかは二人にかかっていると思うので自信を持って布教活動して欲しい。
ゴールドハンマー
今回は出産シーンを題材にした漫才であった。
今回は少し消化不良気味だった感じがするけど、まぁ、株で言えば電力株みたいなもので、安定しているし随所できっちりと笑いをとるあたりはさすがですね。ひとつ欲を言えば、自分たちの主張と言うか、感性というか、上手く説明できないけど、そういったものもどんどん注入して欲しいかなと。キタイ花んの中ではベテランだけに、今までの経験や技術だけでもネタをやっていけるんだろうけど、もっと深く掘り下げてゴールドハンマーの真骨頂を見たいというのは僕だけじゃなくてお客さんも思ってるんじゃないかな。
大木三郎
「大木三郎のコントォ」とつぶやき、舞台袖からネタに入るセンターにくるまでに確実に笑いを取れる芸人て、僕もかなり多くの色んな芸人のネタを見てきたけど、さぶちゃんくらいじゃないかな。と言う今回はラジオDJというコントで、実は家で一人で遊んでいたという
イッセ―尾形さんも聞き捨てならないシュチェーションコント。ラストは「おしゃれに死んでやる!」と言って、靴を靴屋のレイアウトのように並べて(説明下手でごめん)終るという一見ネガティブなんだけど笑えるという何か心に残るコントを毎回見せてくれる。キタイ花んの作家、村瀬さんや知り合いの編集者など、文筆関係者のファンが多いのも頷けるね。
ルービック
「もたれ」と呼ばれるトリから二番目という影ながら最も過酷な出順に出てもらったけど、それだけ全てにおいて信頼感が出てきたんです。恐らくルービックが最もキタイ花んを利用して成長を遂げているのではないでしょうか。特に今日は他のメンバーがあの手この手で笑いを取ろうとした中での終盤登場と言うこともあり、少しやりにくい面はあったろうけど、
いつもの如くのびのび漫才をしていたのでよかったと思う。結果を気にはしていたけど、まずは結果よりも「ルービックありき」という姿勢の方が大事ですよ。ファンもそれを一番見たいと思うしね。1回1回勝負ではあるけど、一方で山有り谷有りの矛盾した世界なんでね。次も楽しみにしております!
なぎさ
久々の登場で、楽屋にいるだけで、スタッフとしては何故か安心してしまう。前に会った時は奥田さんのメッシュの入った髪型が気になっていたが、今日はそうじゃなかったのが時間を感じさせる。今回は友達ができないのが悩みの頭に花を咲かせた鮎川さんが「友達できるかなぁ」と言って登場するなぎさお得意のコミカル学園コント。「さしぶりに人と喋ると喉渇くわぁ」とつぶやくシーンでは心の中で「頑張れ!」と応援してしまうくらいネタの中に引き込まれてしまった(笑)終了後の居酒屋でちょい潰れてしまった奥田さんの目がサイボーグみたいになっていたが、あの後大丈夫だったのだろうか?


本番は用事を投げ出してでも客席後方で見させて頂いているけども、身内ながらこれだけ色んな個性がよくも集まったなぁと思う。皆が皆、個性的なネタをやってくれるので見ていて本当に面白い。

一方、コーナーに関してはキャリアの浅い3組で構成されていたので、随所で「経験不足だなぁ」というのが、露呈したけど、これはあきらかに我々スタッフの責任。こう言った事も反省し、更に良いライブにしたいと思うので、皆さん応援の程、よろしくお願い致します。

中村壮快



以下取材↓/ スタッフ織田

7月12日 投票結果。動員数:241人。
有効投票者数:194人。
20組中、ライブでは3位までの発表ですが、HPでは10位まで発表します。


1位 天竺鼠 得票数 78票
2位 エージェント 得票数 70票
3位 男と女 得票数 68票
4位 なぎさ 得票数 66票
5位 鎌鼬 得票数 37票
6位 大木三郎 得票数 32票
7位 極悪連合 得票数 31票
8位 やじろべえ 得票数 30票
10位 大和魂
グレイシー一族!?
得票数 21票 同票

 


楽屋風景を少しだけ、ご紹介したいと思います。
舞台とは又違う、芸人さんの顔をお楽しみ下さい。


第20回キタイ花ん優勝者『天竺鼠』。エースコックの商品1年分が郵送にて贈られます♪鹿児島の御両親もこりゃー喜びはるわ!おめでとう。後ろの緑の人ーー急いでぇー!!


本日MCを務めた『エージェント』。生まれて初のMCな上、協賛ライブ一回目とあってプレッシャーもかなりあったはず。お疲れ様です!
手マイクがなんだか・・けな気(笑)

26期3組の企画を袖から心配そうに見てました。そんな3人も26期。左、濱家(鎌鼬)兄(ビタミンs)右、山内(鎌鼬)。てか兄ちゃん・・・クッキングパパみたいな顔なってるやん!

『街の帽子屋さん』松崎。魔人に変身途中の魔人。セミで言うとさなぎくらいですかな?しぇしぇしぇしぇーかーい!←これいつか流行語大賞取らんかな?(意味不明な方は先月ライブレポ参照を)

『なぎさ』のお2人。これネタ合わせ中なんですよ!ヒートアップしてくると舞台と同じ声になってくるんで、うるしゃい×2。特にダイエット失敗し続けてはる方が、うるしゃい×365!

『アップアップ』吉野恵悟。今日学校で三時間目の水泳の授業の際、バタフライを泳いで肩が外れたらしいです!そんな事ってあるんですかね?母さんビックリですわ!お気を付けを。。

『男と女』です。ネタ合わせ中。最初新聞紙を丸めたものでしてた所、左、市川があざだらけになったので、スポーツチャンバラを購入!
1本・・7000円(驚)でも全く痛くないらしい。

左前『あばれざる』後ろ『パトラ』右前『街の帽子屋さん』そして腕組みぼーやは『下野知之』です。青春の文字が浮かびそうで浮かばなかったんですが、記念に1枚。

『ルービック』の2人です。カメラを向けるなり「どーせ僕ら撮ってもHPに載せないでしょっっ」と
文句の嵐(笑)罵声の嵐(苦笑)批難の嵐(怒)
5歳児かっ!後ろのネクタイ亡霊市川かっ!

左 『グレイシー一族!?』右 『大木三郎』。キタイ花んピン芸人、王と女王お2人のおでましざんす。。グレイシーちゃん普段お眼鏡ざんす。。

『ビタミンS』妹。可愛いぃねー♪最近見る度、綺麗になってきてますわ。実は弟もいるらしい(笑)弟も入ってくるんちゃうかー!?(予感)

『大和魂』のお2人です。50本程ストックのある魂コント。いつの日かDVD出す時は・・・こんな感じのジャケットでいきまひょ。(笑)


以上、簡単ながらライブレポートでした。来月のキタイ花んは、8月9日(月)ワッハホールで行います。
MCは『天竺鼠』です。
皆さんお誘い合わせの上、ご来場くださいませ。

スタッフ織田


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